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クラシック音楽は、いろいろな要素でできています
代表的な4つの要素は、次のものです。
- 音の高低
- リズム
- 強弱・アーティキュレーション(音形や音のつながり方など)
- テンポ
これらをある基準で並べると、次のようになります。
高低
↓
リズム
↓
強弱とアーティキュレーション
↓
テンポ
上の要素はどんな基準で並べれていると思いますか?
答えは
、
、
、
、
奏者が厳密に守らなければならない要素から順に、下に行くにつれて、
奏者が自由に設定してよい割合が増える順に並べています。
要素について1つずつ考えてみましょう
「音の高さ」
一番厳格に守らなくてはならないのは、「音の高さ」です。
自分の都合や感覚で、音の高さを勝手に変えて演奏するということは、絶対にしてはいけません。
リズム
次に守らなくてはならないのは、「リズム」です。
リズムも、音の高さと同じで、勝手な変更はしてはいけません。
正確なリズムで演奏するということは、演奏する時に一番気をつけなくてはならないことです。
そんなリズムですが、意識的にほんの少し音を出すタイミングを「遅く」したり、「早く」したりすることがあります。
ですから、リズムは、音の音の高さよりは自由があります。
強弱・アーティキュレーション
次に来るのは、「強弱」です。
もちろん、多くしたり、小さくしたり、といった指示には従わなくてはなりません。
ですが、「大きく・小さく」と言っても、
楽器や、個人の演奏能力によって、かなりの差が出てきます。
また、同じf(フォルテ)でも、曲によって、その場所によって、大きさは変わってきます。
このように、音の強弱は、厳密に決められるものではありません。
音の高さ、リズム、と比べると、かなり、自由度がありますね。
「アーティキュレーション」も、
曲によって、箇所によって、扱い方、表現の仕方は異なっています。
演奏家によっても、大きく異なることが多いです。
テンポ
そして、最後に「テンポ」。
これは、最も幅があるものです。
例えば、アレグロ、モデラートなどの速度を示す音楽用語があります。
これらには、具体的な速さが決められていません。
おおよその目安があるだけです。
奏者に任されている部分が多いのです。
自由な部分を如何に工夫するか
ベートーベンの交響曲第5番の冒頭部分を聴いてみましょう。
速い
遅い
自分の音楽を作りましょう
約束ごとに縛られているように見えるクラシック音楽ですが、
実は、意外にも自由な部分が多いのです。
同じ曲を何人もの演奏家が演奏しますが、
それぞれの演奏に個性が感じられるのは、
これらの要素を駆使し、創意工夫することでの賜物です。
測ることが難しいほどの細かい部分に、奏者の個性と音楽性が感じられます。
試行錯誤し、自分だけの音楽を作っていきましょう。